「またいつか着るかもしれない」「高い値段で買ったしもったいない」と言っているうちに、気がつけばクローゼットやタンスが服でいっぱいになっていませんか?
なかなか処分に踏ん切りがつかず、溜まってしまいがちな服。ぎゅうぎゅうに詰めておいたままでは風通しが悪くなり、カビや黄ばみ、害虫などの発生につながります。
この記事では、服の処分方法や処分の判断基準などについて詳しく解説します。
これを機に服を整理して、すっきりとした暮らしを叶えましょう。
いらなくなった服は、綿やポリエステルなど素材に関係なく自治体の燃えるゴミとして処分することができます。ただし、ゴミの分別は自治体ごとに決められており、「資源ゴミ」や「燃えないゴミ」として出さなければならない地域もあるので注意が必要です。必ずお住まいの地域のルールを確認してから処分しましょう。
なお、服は有効な資源となるので古着回収に出すのもおすすめです。多くの自治体では、家庭で不用になった服を再利用することを目的とし、場所を指定して服を回収したり常時回収ボックスを設置したりしています。このような自治体回収を利用することで不要な衣類を処分でき、リサイクルしてもらうことで自然環境の保護などにも貢献できます。ただゴミとして捨ててしまうよりも、リサイクルされると思うと手放しやすいのではないでしょうか。
「ファスナーやチャックなど金具が付いている服も燃えるゴミでいいの?」と疑問を抱く方も多いでしょう。ゴミ出しには「9割ルール」と呼ばれるものがあり、9割以上が燃える素材であれば燃えるゴミとして捨てることが認められている自治体が多くあります。ただし、人口が少ないエリアや焼却炉に予算をかけられない地域では、分別ルールが細かく指定されている場合もあります。そのような地域ではファスナーやチャック、その他装飾品が金属製の場合は切り取らなければなりません。ゴミとしてまとめる前に、自治体のルールを必ず確認しましょう。
子供服の場合、誰のものか分かるよう名前を書いているケースが多いのではないでしょうか。子供はあっという間に成長するので、服もどんどんサイズアウトしてしまいます。着られなくなった子供服をどう処分しようかお悩みの方のために、ここでは名前入りの服の処分方法についてご紹介します。
前述したように服は燃えるゴミとして捨てることができるので、自治体のゴミに出す方法があります。
また、小学校や幼稚園などでバザーを実施しているところもあるので、販売品として供出するのも良いでしょう。ただし、汚れがついた服はもちろん、下着や靴下、記名のある服はNGなど決まりがあるので注意が必要です。子供服を後々活用したい場合は、服に直接記名するのではなくマスキングテープなどを使った記名もおすすめです。
なお、子供服を寄付できる保育園や幼稚園もあります。最寄りの保育園や自治体の子育て支援係などで情報が得られるので、問い合わせてみましょう。
ユニクロやH&Mなど大手アパレルショップには、不要になった服を回収する回収ボックスが置かれています。回収した服は必要としている人たちへ寄付されたり別の繊維製品に再利用されたりするので、環境に良い処分方法と言えるでしょう。
ユニクロでは、服が次に活躍できる場を創り出すことで循環型社会に貢献するための「RE.UNIQLO」という取り組みが行われています。全国のユニクロ・ジーユー・プラステ店舗にRE.UNIQLO回収ボックスを設置しており、ユニクロ・ジーユー・プラステで販売されている全商品が対象です。他のブランドのアイテムはNGなので、間違って投入しないよう注意しましょう。
H&Mでは2013年から古着回収サービスを実施しており、世界中の店舗に回収ボックスが設置されています。ブランドや状態を問わず不要になった衣類や布地を回収してもらうことができ、さらに次回の買い物時に使えるデジタルクーポンがもらえます。
不要な服をリサイクルショップで引き取ってもらうことも可能です。少しでもお金に変えられ、リサイクルによって再利用してもらえるというメリットがあります。ここでは大手リユースショップのセカンドストリートとドンドンダウンをご紹介します。
セカンドストリートでは、ファッションアイテムから家電・家具まであらゆるジャンルを買い取りしています。衣類の場合は以下2つの買い取り方法があります。
最寄りの店舗に売りたいアイテムと本人確認書類を持参すればその場で査定・買い取りまで完了できます。予約不要で、1点からでも対応してもらえます。
ネットから予約したら指定の日時に品物を送り、査定から買い取り完了まですべてWebで完結するサービスです。送料・査定・段ボール・振り込み手数料すべて0円で、キャンセルもできます。ただし取り扱いブランドに限りがあり、汚れや穴あきなどコンディションが良くないものは買い取り不可なので注意が必要です。
ドンドンダウンでは衣類全般の買い取りを行っています。店舗に売りたいアイテムと本人確認書類を持参すればその場で査定・買い取りまで完了できます。ただし取り扱いブランドに限りがあり、対象ブランドであっても使用感やデザインなどによってはブランド扱いにならない場合があります。また、取り扱いブランドは店舗ごとに多少異なるので、事前に店舗に確認しましょう。
まだ着られる状態の服であれば、寄付するのもおすすめです。寄付した服は貧しい国へ直接届けられたり、服を買い取ったお金でワクチンを購入したりと、さまざまな形で活用されています。寄付できる団体は多数ありますが、例として以下2つが挙げられます。
発展途上国の子どもたちに直接手渡しの支援を行っているNPO法人です。衣類のほかにもおもちゃ・ぬいぐるみ・遊具など幅広い品目を受け付けています。
衣料を必要とする人たちに配布する目的で設立されたNPO法人です。ほとんどの衣類を寄付できますが、下着や靴下、パジャマ、タオルなどは新品のみ受け入れ可能となっています。また、スーツジャケットやスカート、和服など受け入れ不可の品目があるので事前に確認が必要です。
ブランド品はコンディションによって買い取り価格が大きく変わるため、保管状況が良いことが最も大切です。買い取りサービスを利用する前に、なるべくシミや毛玉を取っておくようにしましょう。また、品物の臭いが強い場合は買い取り金額に影響することがあるので、消臭しておくのもおすすめです。
なお、高価格がつきやすいタイミングはそのアイテムが必要になる時期より少し前になっています。シーズン直前の服は積極的に買い取ってもらえるので狙い目でしょう。春物なら1月〜3月、夏物なら4月〜7月、秋物なら8月〜9月、冬物なら10月〜12月が買い取りのベストシーズンです。
いざ服の断捨離を始めても、もったいないという気持ちや罪悪感が邪魔をしてなかなか処分できない方も多いでしょう。服をスムーズに処分するためには、自分の中でルールを決めることが大切です。ルールに従って断捨離を進めればスムーズに処分できるようになります。処分した方が良い服の判断基準は以下のとおりです。
1年着ていなければ、今後も着る機会はほぼ無いと言えるでしょう。タンスやクローゼットの中を見てみると、意外とこういった服が多くあります。「でも、いつか着たくなくかもしれないし」と思うかもしれませんが、その頃には服の生地自体が劣化しているかもしれません。服は消耗品であり劣化していくもの、ということも忘れずに判断しましょう。まずは、着ていない年月を基準に断捨離をするだけでも、ある程度の余白が生まれるはずです。また、期限を決めることで断捨離がしやすくなるというメリットもあります。
服は自分の好みで選ぶため、似たような系統のものを選んでしまいがちです。気がついたらクローゼットの中に似たタイプの服がたくさん入っていませんか?デザインや色が似ているもの、素材感が同じものなどは思い切ってどれか1つだけを残すようにしましょう。処分したら着る服がなくなると心配する方もいるかもしれませんが、少しのアイテムでも意外と着回しできるものです。また、断捨離をすれば自分が持っている服を把握できるようになるため、似た系統の服を購入することも減ります。結果的に整理されたクローゼットをキープできるようになるはずです。
お気に入りの服ほど袖を通す機会が多く、その分汚れやダメージを受ける機会も増えることになります。いくら気に入っていても汚れやダメージがあるままでは、不衛生な印象を与えてしまいます。元はおしゃれな服でも、破れてしまえばおしゃれに見えません。 服の寿命は基本的に約3年と言われています。お気に入りであっても3年以上経過しほつれや汚れなどがある場合は、迷わず処分しましょう。